第8回定期演奏会 曲目解説

ホルベルグ組曲Op.40より 前奏曲  Edvard Hagerup Grieg 編曲 知久幹夫

グリーグはノルウェーの作曲家、ピアニストです。ノルウェーを代表する作家、ホルベルグの生誕200年に作曲された曲で、前奏曲、サラバンド、ガヴォットとミュゼット、アリア、リゴドンの5曲の組曲となっています。その第1曲で溌剌とした前奏曲です。

 

スラヴ舞曲集 第2集  Op.72 -2スラヴ舞曲 10番

 Antonín Leopold DvořákAntonin Leopold Dvo?ak 編曲 中川信良

ドヴォルザークはスメタナとともにボヘミア楽派と呼ばれる作曲家で、『スラヴ舞曲集』で一躍人気作曲家となりました。いずれもボヘミアの舞曲様式に基づいている楽曲で、10番はウクライナの民俗音楽である「ドゥムカ」を題材にしています。

 

セレナーデ風ガヴォット Amedeo Amadei

イタリア・ロレート生まれのアマデイはマンドリンの作曲家として知られています。本曲は1904に発表されたセレナーデの前奏と中間部にミュゼットのトリオを持つガヴォットです。原曲はマンドリン4重奏ですが中野二郎により低音部が付け加えられています。

 

ストレンジャーインパラダイス  RobertWright & George Forrest 編曲 武藤理恵

 ミュージカル”kismet"の中の曲ですが、ボロディンのオペラ『イーゴリ公』の「ダッタン人の踊り」からメロディーを流用しています。オペラとは独立に演奏されることも多い曲です。ダッタン人とは北アジアから東欧にかけて活動したタタール人の事を指します。

 

舞踏会の美女   Leroy Anderson   編曲 O.コン アヤコ

作者はマサチューセッツ州にてスウェーデン移民の両親の許に生まれました。指揮者アーサー・フィードラーの目に止まり、作曲を開始。いずれも親しみやすい作品です。「舞踏界の美女」は美女が舞踏会で踊っている姿をイメージしたもので原題は「Bell of the Ball」。

 

舟歌 Пётр Ильич Чайковский  編曲 知久幹夫

 チャイコフスキーが作曲した『四季』(Les Saisons)作品37aはロシアの一年の風物を各月ごとに12のピアノ曲で描写した作品集です。アレクセイ・プレシチェーエフの詩による、6月 舟歌( Juin: Barcarolle)は4分の4拍子で物悲しい旋律が繰り返されます。

 

きらきら星の歌 The Song of Twinkle Star 桑原康雄

作者は1946年生まれのマンドリン奏者・作曲家です。モーツァルトが1778年に作曲したピアノによる12の変奏曲。また18世紀末のフランスで流行したシャンソンとしても知られている「きらきら星」をテーマに、マンドリン合奏曲として作曲されたものです。

 

マンマ・ミーア Mamma Mia!  編曲 知久幹夫

ロンドンでの初演以来世界各地でロングラン公演を続けたスウェーデンのポップ音楽グループABBAのミュージカル『マンマ・ミーア!』が2008年に映画化されました。、この中から4曲を選びました。

 マンマ・ミーア Mamma Mia!

 1975年のヒット曲でABBAの代表曲です。続編ではギリシャの美しいカロカイリ島のホテルを舞台に母から娘へと受け継がれていく物語をつづっています。

 マネマネマネ Money, Money, Money

 ABBAが1976年にリリースしたシングル。「ちょっとばかりのお金があれば私はなんだってできるのに、お金持ちの男なんて簡単に見つからないわ」と歌います。

 チキチータ CHIQUITITA

     スペイン語でチキータは”可愛くて小さな人”という意味。チキチータは「とても、とても可愛い人」というニュアンスです。1979年1月、最初のシングルとしてリリースされました。

 ダンシングクィーン Dancing Queen

 1976年6月18日に結婚したスウェーデンのグスタフ16世の結婚披露宴で発表され、世界13か国で1位となり、全世界で300万枚、日本で50万枚を売り上げたヒット曲です。

 

カレリア組曲 Karelia - Suite, Op.11 Jean Sibelius  編曲 森安浩司

カレリアはフィンランドとロシアの国境近くにある地方で、フィンランド人にとっては精神的な故郷とも言われ、フィン人の言い伝えや民謡が残っています。シベリウスは「カレリア地方の13世紀から19世紀までの歴史」をもとに劇音楽を作曲しました。後に「序曲」と「組曲」に書き替えられ、今日この「組曲」が最も多く演奏されています。

 第1曲「間奏曲(Intermezzo)」

 リトアニアの王女ナリモンドがカレリアの住民から税を取り立てていた時代の場面の音楽。奥深く優美な雰囲気の主題が繰り返されます。

 第2曲「バラード(Ballade)」

 劇の4幕でヴィープリの城の中でクヌッドソン王が従者とともにいる場面で吟遊詩人が歌う音楽。原曲ではバリトン独唱とホルンの旋律ですが、本日はマンドラが担当しています。

 第3曲「行進曲風に(Alla marcia)」

 第5景。16世紀のヴィープリの城の庭園と橋の場面の音楽で、2つの主題からなる行進曲です。この「行進曲風に」は単独で演奏されることも多い曲です。